2021年01月31日07時29分
【シリコンバレー時事】米IT大手アップルと米交流サイト(SNS)最大手フェイスブック(FB)の対立が深まっている。アップルがプライバシー保護強化のため、アプリによる個人情報収集に制限をかけようとしていることにFBが猛反発。両社トップが互いのビジネス慣行を批判するなど、激しい応酬を繰り広げている。
アップルは今春、同社のスマートフォンなどのアプリについて、利用者の同意がなければ他のアプリやウェブサイトから個人情報を収集できなくする方針。情報が広告などに使われることの可否を利用者が自ら判断できるようにする狙いだ。
これに対し、広告を収入源とするFBは対決姿勢を鮮明にしている。情報収集の許諾を求められれば利用者は高い割合で拒否するとみられ、個人の嗜好(しこう)に基づいた効果的な広告を表示できなくなる恐れがあるためだ。FBは小規模事業者が集客手段を奪われると訴え、反対キャンペーンを展開してきた。
FBは27日の決算発表で、1~3月期後半から広告事業に影響が出始めるとの見通しを示した。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は電話会見で、メッセージアプリなどの分野でアップルを最大の競争相手と見なしていると発言。「アップルは他社のアプリの機能を妨げるため、(アプリストア運営者としての)支配的な立場を利用するよう動機付けられている」と主張した。
一部メディアは、FBが反トラスト法(独占禁止法)違反でアップルを提訴することを検討したとも報じている。
一方、アップルのクックCEOは28日の講演で、FBの名指しは避けつつも、SNSが利用者の注意を引き付けようとするあまり、陰謀論や誤情報を氾濫させていると指摘。「利用者を顧客ではなく、商品にしている」と述べ、過度な情報収集を非難した。
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