2021/11/21 12:02 ウェザーニュース
東北から九州にかけて、震央が陸域の地震がやや目立ちます。この期間に震度3以上の地震は2回発生し、いずれも関東を震源とする地震です。(11月15日~21日10時の集計)
地震のメカニズムは東西方向に圧力軸をもつ逆断層型で、少し横ずれ成分もあると解析されています。神奈川県西部を震源とする震度3以上の地震は2019年8月以来、約2年ぶりです。
2001年以降に発生したマグニチュード2以上の震源分布を見ると山梨県側が多く、神奈川県側はやや少ない傾向です。また、深さの分布では20km前後に集中しており、神奈川県側の方がわずかながら浅い所で発生しています。今回の地震は地震が集中している地域の最も東側に位置しています。
過去にはマグニチュード6を超えるような地震が起きたこともあり、震源が比較的浅いため強い揺れにつながります。想定される首都直下型地震とはタイプが違うものの、油断ができません。
東京都23区を震源とする震度3以上の地震は2019年10月以来、2年ぶりになります。また、今回と同じように深さ100km前後の深い所で起きたものに限定すると、1992年4月以来、29年ぶりです。
東京の地下ではいくつかの地震の多い深さがあります。深さ20~30km前後の比較的浅い地震が最も多く、2019年の地震は深さ27kmとこの辺りです。深さ80~90km前後も比較的地震が多く、今回の地震はこれに当たります。さらに深い120km前後にも地震の多い領域があり、関東の地下の複雑なプレート構造を示していると考えられます。
震源の浅い地震では震央から同心円状に揺れの強い地域が分布することが多いものの、深発地震では地震波が伝わりやすい太平洋プレートに沿って遠方の地域に揺れが伝わる「異常震域」と呼ばれる震度分布となることがあります。
「異常震域」は大きな深発地震が起きた時、ごく普通に見られます。頻度が高い震源が浅い地震と違った震度分布であるため、「異常」という用語が使われており、現象そのものは異常ではありません。
太平洋プレートが深く沈み込んでいるオホーツク海、三重県南東沖から東海道南方沖、鳥島近海などでは同様の深発地震が発生することがしばしばあり、マグニチュード7以上の規模の地震も発生します。
2015年5月には小笠原諸島西方沖でマグニチュード8.1の地震が起きて、遠く離れた神奈川県二宮町で震度5強を観測しています。
日本時間の18日(木)深夜にパプアニューギニアのニューブリテン島とブーゲンビル島の間の海底で、マグニチュード6.2、深さ35kmの地震が発生しました。島から少し離れた所が震源だったため、大きな揺れにはなっていません。地震のメカニズムは北東ー南西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
パプアニューギニア周辺は太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界に当たり、地震が多く発生する領域です。マグニチュード7を超えるような大きな地震も頻発しており、今回の震源付近では2016年にマグニチュード7.9が起きています。この地震は震源の深さが約100kmと深かったものの、小さな津波が発生しました。
震源が10km未満と浅く、陸域の地震だったため震央周辺では改正メルカリ震度階級のⅦ程度の揺れがあったと見られます。厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度5弱程度に相当する揺れです。震央の近くでは建物の倒壊が発生し、現地当局によると亡くなった方もいるとのことです。
ギリシャ周辺はユーラシアプレートとアフリカプレートに挟まれており、その間にはアナトリアプレートと呼ばれるマイクロプレートがあるとされています。これらのプレートの運動により、幾度となく大きな地震の被害に見舞われています。
クレタ島周辺でもマグニチュード6を上回るような地震が時々発生し、最近では1994年にクレタ島北岸でマグニチュード6.1、1959年には今回と同じように島の陸域を震源とするマグニチュード6.1の地震が起きました。
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
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