タイプRはホンダの走りのDNAが注入されたホンダのシンボル的ブランドとしてクルマ好きを魅了している。現在唯一販売しているのはシビックタイプRのみだ。
そのシビックタイプRは1月に開催された東京オートサロン2020で今夏のマイチェンが公表されたが、コロナ禍の影響で発売は若干遅れている。
今回テーマにするのは、そのマイチェンモデルではなく次期モデル。次期シビックタイプRは4WDになるとの噂も出ている。タイプRが4WDとなっていいのか? シビックタイプRはどこへ向かうのか? ということについて松田秀士氏が考察する。
文:松田秀士/写真:HONDA、MERCEDES-BENZ、RENAULT、ベストカー編集部、ベストカーWeb編集部
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初代から数えて現行が5代目
まずアレコレ検証する前にシビックタイプRにつておさらいしておこう。
初代シビックタイプRは1997年にNSXタイプR、インテグラタイプRに次ぐ3番目のタイプRとしてデビュー(EK9型)。1.6L、直4DOHC VTECはリッターあたり100psを軽く超える185psをマーク。トランスミッションは5MTのみの設定だった。
2代目(EP3型)は日本で販売していない3ドアハッチバックをベースとし、イギリスで生産されたクルマ輸入する形で販売された。この2代目ではエンジン排気量が2Lとなり、現在までそれは変わらない。
3代目はシビックタイプR初のセダンベースで開発された(FD2型)。ガチガチに固められたアシによる乗り心地は劣悪と表現されるほどのレベルだったが、サーキットスペシャルに仕上げられたモデルだった。
ここでいったんシビックタイプR系譜は途絶えた。3代目が消滅したのが2010年で、4代目(FK2型)がデビューしたのは、2015年。その間に欧州版3ドアハッチバックをベースにしたタイプRユーロは存在したものの、純然たるタイプRは約5年間のブランクがあった。
4代目はシビックタイプR史上初めて限定販売となり、750台に対してオーダーが殺到し、その倍率は恐ろしいまでになった。ちなみに750台というのは後述するが、ニュルブルクリンクでのラップタイム7分50秒台に起因している。
そして5代目の現行(FK8型)は2017年から日本での販売を開始し、2020年秋にはマイチェンモデルが登場することになっている。
シビックタイプRの転機はズバリ4代目
2015年に登場したシビックタイプRは、初代から3代目までのシビックタイプRとはまったく違うコンセプトで開発が進められた。
3代目まではエンジン、車体にスペシャルなチューニングを施し、走る楽しさを追求したモデルだった。対象となるのはストリート、サーキットであったが、ライバル云々ではなく自らを鍛え上げることが第一義にあった。
それに対し4代目はライバルに対する敵対心をむき出しにしたのが特徴だ。「ニュルブルクリンクの北コースでFF最速を目指す」というコンセプトで開発が進められた。
この頃のホンダは無難なクルマ作りで、「ホンダがつまらなくなった」とファンは落胆していたが、シビックタイプRでホンダの熱い情熱が復活したのだ。
ニュルブルクリンクの北コースでのFF車によるタイムアタックは熾烈を極め、セアトレオン、ルノーメガーヌRS、VWゴルフGTI、そしてシビックタイプRが入れ代わり立ち代わり最速ラップを更新。
4代目でも、現行の5代目でもシビックタイプRはFF最速の座を手に入れたが、それをまたライバルが更新していき、2020年8月現在で最速タイムは2019年7月にルノーメガーヌRSトロフィRがマークした7分40秒10となっている。
まだ発売前のシビックタイプRの限定車リミテッドエディションが鈴鹿サーキットでFF車の催促をマークしたとホンダが発表したが、その前のレコードホルダーはルノーメガーヌRSトロフィRだったのだ。ニュルでの最速争いもさらにヒートアップするはずだ。
フィールドは違うが、かつてランエボとインプレッサが毎年のようにエボリューションモデルを出して、お互い切磋琢磨していたのと同じで、そういうメーカーの姿勢にファンは胸を熱くするのだと思う。
FFでのハイパワー化はすでに限界状態
クルマは大パワーを受け止めるために4WD化してきたという歴史がある。特にFF車ではそれが顕著だ。
FFの場合はフロントタイヤが駆動輪であると同時に操舵輪でもある。FFハイパワー車の場合、フロントタイヤに負担がかかり、パワーアンダーステアを起こしやすい。
シビックタイプRにはコーナリング時に巻き込むように曲がるデバイスであるアジャイル・ハンドリング・アシストを装着しているが、フロントタイヤには限界がある。
シビックタイプRは320ps/40.8kgmをマークする2L、直4DOHCターボを搭載しているが、この2L、直4ターボのパワーウォーズが激化している。
最大のライバルであるメガーヌトロフィRは300ps/40.8kgm、VWゴルフクラブスポーツSは310ps/39.3kgmという具合に300psは当たり前の世界になっている。
しかし、上には上がいて、メルセデスベンツAMG A45は421ps/51.0kgmという超ハイスペックで、2L、直4ターボの頂点に君臨している。
ちなみにBMW M135i×xDriveは306ps/45.9kgmとなっていて、トルクではタイプRを上回っている。
この両モデルに共通するのがFFでハイパワー化するにあたり4WD化していることだ。
4WD化で2Lターボ世界一を狙ってほしい
シビックタイプRについていえば、4代目が登場した時に、タイプRがターボエンジンでいいのか、という論争もあった。しかし、NA、ターボの問題ではなく、有無を言わせないだけの性能によりユーザーを納得させた。
ホンダは2025年までに欧州で販売する全モデルを電動化する、と発表したことで2022~2023年にデビューすると思われる次期シビックタイプRについては電動化が確実視されている。
ベストカーのスクープ情報によれば、2L、直4DOHCターボを搭載し、後輪を2つのモーターで駆動するトルクベクタリング4WDが採用されるという。パワーはエンジンとモーターを合わせて400psをマークするという情報もある。
個人的に次期シビックタイプRには安易に電動化には知ってほしくない、という気持ちはあるが、存続するためには電動化は必須というのなら致し方ない。
タイプRに4WD? という論争は当然起きるだろうが、FF最速を本気で追求してきたように、先述のAMG A45 を凌駕する世界一の2Lターボ搭載車になってもらいたい。そのための手段としてハイパワー化とともに4WDは必須となる。
次期シビックタイプRでは4代目登場時のターボ論争同様に、結果でユーザーを納得させてほしいと思っている。
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August 30, 2020 at 05:48AM
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