欧州では通信会社が携帯の位置情報を政府と共有する動きが広がっている(写真は22日、ドイツのブランデンブルク門周辺)
Photo: Ren Ke/Zuma Press新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため多くの国で封鎖措置が敷かれている欧州で、市民の順守状況を監視するため、通信会社が携帯電話の位置情報を政府と共有する動きが広がっている。プライバシー規定に抵触しないよう、データを匿名化することに注力しているようだ。
これまでのところ、ドイツ、オーストリア、スペイン、ベルギー、英国などで実施されている。
欧州以外では、韓国の保健当局が新型コロナ感染者や感染リスクがあるとみられる特定の人物について、携帯の位置情報を追跡し、匿名で居場所をネット公開している。イスラエル当局も、感染リスクのある人物の居場所を特定するために、携帯データを活用している。
ドイツテレコム、ベルギーのプロキシマスなどがここ数週間に、政府との携帯データの共有を開始。移動や集会など市民の行動を調べる政府の取り組みを支援している。多くの企業は、1カ国内における移動のみを追跡している。
通信データに関する欧州連合(EU)のプライバシー法「一般データ保護規則」(GDPR)では、企業に対し、個人情報を収集するには各ユーザーからの許可が必要だと定めている。コロナ対策としてデータを分析する政府当局者や通信会社は、匿名化されたデータしか使用していいないため、GDPRには違反していないと説明する。
だが調査会社ガートナーのバイスプレジデントアナリスト、バート・ウィルムセン氏は、匿名化の手法がぜい弱な場合、個人情報が特定される恐れがあると指摘する。例えば、暗号化による匿名化を行っても、暗号がのちに解読されるなどのリスクが考えられるという。
EUでデジタル政策を担当するティエリー・ブルトン欧州委員は今週、新型ウイルスの感染動向分析を支援する目的で、フランス、イタリア、ドイツ、北欧諸国の通信会社に対し、位置情報を共有するよう水面下で依頼した。内情に詳しいEU当局者が明らかにした。各社は数日以内に情報の提供を行うことに同意。欧州委員会がGDPRの順守を確実にする責任を負うことになったという。
ベルギーのデジタル相、フィリップ・ド・バッケル氏は、不要になったデータは破棄していると述べた。ただ、破棄までの具体的な期間については明言を避けた。
また、政府はデータ保護規制当局と連携し、データ活用の監査を行う専門家らによる倫理委員会を設置したとしている。ベルギーでは18日から封鎖措置が導入されている。
ポーランドでは19日、「自宅隔離」アプリが導入された。現時点でユーザーは1万2000人を超える。コロナ感染で自宅隔離が必要になった、もしくは海外から帰国した市民が利用できる。アプリのユーザーは、1日に何度か自分の写真を投稿し、自宅にいることを証明する必要がある。
EUのプライバシー法では、写真や氏名、医療履歴などの個人情報を活用するには、承諾を得るよう企業に義務付けている。
オーストリアの位置情報データ(22日)によると、10キロメートル以上移動した国民は約6%と、コロナ感染が拡大する以前の1日当たり平均の38%から低下した。A1テレコム・オーストリアのデータ分析を行った調査会社インベニウム・データ・インサイツの共同創業者、マイケル・シク氏が明らかにした。分析されたデータは匿名化されている。
同氏によると、今週の移動距離が自宅から半径1キロ未満にとどまった国民の割合は平均で57%と、封鎖措置前の約27%から上昇した。
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March 28, 2020 at 01:21AM
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